「では最後に。これは、物語なのです。始まりがあれば、終わりもあります。皆様がリアルの世界に戻るとき、この物語は終わります」 終わったら、どうなるんだ? そんなこと、聞けなかった。 デイティは笑っている。 けど、その笑顔は偽物だからだ。 「……俺は、こっちの世界の人間なんだろ。なら、俺はどうなる?」 デイティは、またニコッと笑い 「終わりは、自分たちでつくるものですよ」 と言ったのだ。 この笑顔に、嘘はないと思った。