「サタン様、あなたには覚醒してもらいます!!」


そう言って死神は、鎌を投げた。


俺に向かって飛んでくる鎌。


「……やめてッ」


リンは走ってくる。


………いつだって、届かない。


いつも目の前で、大切な人が失って行くのを見るだけなんだ。


「………っく!!」


俺の腹に、鎌は刺さった。


腹を見ると、血が出ていて…意識が薄れていく。


「あう…あっ…うぁぁぁぁぁぁぁあ」


リンは、狂ってしまっている。


………リンが変だ。


まさか…


俺は、悪いことを想像してしまった。


言葉にすればたった四文字。


漢字なんてたった二文字だ。


こんな簡単な言葉を、こんなに怖いと思ったのは初めてだ。