「あ、夜分にこんばんは。

…執事の方ですか?」


「本当にそう見えますか?」


ベルには、今起きていることが、いまいち理解できていませんでした。


「じゃあ、ペットの方?」

「ペットに出迎えさせる王子って、軽く引きませんか?」


しばらくの意味の無い会話のあと、やっと目の前にいるのが、この呪いの城の王子様だということが通じました。