「売ったりしねぇよ。」

くっそーウチを騙そうとしとるな
ぜってぇーひっかからねぇからなぁー!!

キッと睨むと

人間は頭を横に大きく振った。

「なら、どう信じろと?」
と聞くと




ほら黙っちまったじゃねぇか
やっぱ信じらんねぇ


そしたらいきなり人間が、
「お前起き倒れになってたから…
住むとこ無いだろ?
ここで住めば。」


へ?
まじで?
そりゃありがたいけど…
まぁ…ほかの人間は多分こんなこと言わないしなぁ…
こうなったら焼けだ!!
仕方ない!!

「よし!!お前を信じたからな!
じゃあ住ましてもうわ!」


そんじゃ住ましてもらうから最初に自己紹介からか。

「ウチは富士(ふじ)やよろしく。
でお前は?」

人間は
「…大喜
よろしく。」

とウチのちっちゃい手で大喜の指を握った
一応握手。







行き倒れになって助けてもらい
住むところも見つけて
今日は運がいい日だ。
と思った。

ウチと大喜との不思議な共同生活が始まった。