結局、俺は、その子と付き合う事はなかった。 なぜ断ったのか、自分でもよくわからない。 そして、大学生時代に付き合っていた彼女にフラれた日でもある。 フッて、フラれた、俺の嫌いな、バレンタインデー。 『何が、バレンタインだ。アホか!』 朝から機嫌の悪い田中課長。お茶を飲みながら、小言を言っている。 そうだ、そうだ!と、この時ばかりは、なりたくない課長の味方にもなれる気がした。