「……泣かないの?」 中島君は私の顔を覗き込んだ。 「泣かないよ。私ね、今凄くすっきりした気持ちなの」 「ふ~ん?」 ぼーっとしてても、少し口を緩めるところを見ると、嬉しいようだ。 「涙は嬉しい時まで取っとくよ!私さ、もっと自分を研こうと思うの。次に恋して…素敵な恋をして、次は私の事好きになって貰うの!」 私は拳を作って、斜め45度を見上げた。