ガチャリ…

鍵を開ける。

「ただい…ま…」

「お帰り。漆歌ちゃん。」

玄関にいたのは、大嫌いな奴
無視して部屋へ向かおうと横を通りすぎようとした。

「どこいくの?漆歌ちゃん」

捕まれた手首が痛い。

「離してよ。気持ち悪い。」

「躾が足りないようだね。」

グイグイと引っ張られる

「やめてってば!」

心の中で助けを求める
誰も来ないのはわかってる
それでも求めてしまうのは…



私が、弱いから。