「起立!礼!着席!」
学級委員の高田くんが号令をかけ、皆座る。
授業は和やかに始まった。生徒1人が1文ずつ英文を読んで和訳する。私の番。
「え…と‘その天ぷらは古くからあり、美しい'…?」
「‘天ぷら'じゃなくて‘テンプル'つまり‘寺院'ね。古い天ぷらが美しいとは、新しい発想だね」
だって、英語でも‘テンプラ'て言うじゃない。
なんて言い訳を心で思っていると、クラスの皆から笑い声が漏れる。
大体なんで外国の言葉が必要なのよ……。
「今日はこのまま帰りのホームルームにしましょう。片瀬さん?」
「はい?」
「君は英語以外の教科は学年でも上位なのに、勿体無い。ホームルームが終わったら職員室に来るように」
来た……。
でも、職員室なら他の先生もいるし、何も出来ないはず。
「わ、わかりました」
この沢崎先生の言葉に女子がざわつく。「いいなー」なんて声も。
人の気も知らないで……。
学級委員の高田くんが号令をかけ、皆座る。
授業は和やかに始まった。生徒1人が1文ずつ英文を読んで和訳する。私の番。
「え…と‘その天ぷらは古くからあり、美しい'…?」
「‘天ぷら'じゃなくて‘テンプル'つまり‘寺院'ね。古い天ぷらが美しいとは、新しい発想だね」
だって、英語でも‘テンプラ'て言うじゃない。
なんて言い訳を心で思っていると、クラスの皆から笑い声が漏れる。
大体なんで外国の言葉が必要なのよ……。
「今日はこのまま帰りのホームルームにしましょう。片瀬さん?」
「はい?」
「君は英語以外の教科は学年でも上位なのに、勿体無い。ホームルームが終わったら職員室に来るように」
来た……。
でも、職員室なら他の先生もいるし、何も出来ないはず。
「わ、わかりました」
この沢崎先生の言葉に女子がざわつく。「いいなー」なんて声も。
人の気も知らないで……。

