「あの景色を見て涙してる真白を見て、そう思った。優しくて純粋な子なんだな、って。」




「へ…?!いえ、先輩の方が優しいですよ!!」




そんなことを言われるのは初めてで、何だか照れちゃう。




「そう?」




「はい!初めて会った人に、初めて説教されました。初めて会ったのに、私のこと、ちゃんと真剣に考えてくれました。」




そう言うと、先輩は少し照れながら笑って言った。




「有難う。」




それから、私たちはメアドとかを交換して、たまに連絡を取り合うようになった。




そして私は、この日初めて自分の名前を誇りに思った。