しばらくして、やっと涙が止まった。 「先輩、連れてきてくれて、有難うございました。」 「どういたしまして。そういえば、君の名前は…?」 「あ、坂中 真白です。」 「真白…?」 「はい!真っ白って書いて、真白です。真っ白い雪みたいに純粋で、優しい子になれますように、って。」 「素敵な名前だね。」 素敵な名前… そんなことを言われたのは始めてで嬉しくて… 先輩の笑顔につられて思わず笑顔が溢れた。