きっと朝には決着がつく。 そう思い狩人たちは家路につきましたが――翌朝、その予想は裏切られました。 朝霧がまだ目立つ寒い森の中、まだ走りつづける二匹。 二匹とも朝露に濡れて輝いて見えました。 「ああ」 なんと美しいのだろうか。 一介の獣にすぎぬはずが、ここまでくれば伝説のように語られる。