親族のなかで
どう思われてたかなんて
知らないが



俺は中谷家の親族
みんなからあまやかされた



欲しいものは
たいていのものは手に入ったし

何をしようと
怒られなかったし


だから俺は怖かった。




俺にはストッパーみたい
なのがなかった。


自由過ぎたんだ。



『蛇口の付いてない水道』




誰か止めて欲しかった。


制御してほしかった。






俺を。







でも、居なかった。


誰も。






俺も
つくろうともしなかった



だから。

だから自分で自分を
制御しようと決めた。


自分が自分の父親に
なろうと決めた。







だからかな。
俺が本心を人に
見せたこと無いのは

やっぱり制御してるから

なのかな…。