阿部さんにどう聞こうか悩んでいた質問の答えが、まさかこうもあっさりと聞けるとは思ってもみなかったので、私は拍子抜けしてしまった。

そうかあ、阿部さんに恋人はいないんだあ。よかった…

「今度の連休に付き合ってくれないかな…?」

え? うそ! いきなり告白!?
もちろん答えはイエスよ?

「いいですよ」

私は即答していた。

「急にそんな事言われたら困るだろうし、予定だってあるだろうから無理な頼みなのは重々分かって……って、え? いいのか!?」

阿部さんが驚いた様子で私の顔を見た。

私は小さな声で「はい」と言い、恥ずかしくて下を向いた。
たぶん私の顔は、真っ赤になってると思う。