ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~

次の日の夜。

鈴木さんが設定してくれた小料理屋さんのテーブル席に、私は阿部さんと並んで座っていた。

鈴木さんは向かいの席に座り、先ずはビールで乾杯。

最初の内は鈴木さんと阿部さんで業界の現状とか、政治経済といった難しい話をしていたので、私は適当に相槌を打ちながら、時々は鈴木さんにビールを注いだりして、料理の味を堪能していた。

ハマチかブリかは分からないけど、舟盛りのお刺身がとても美味しかった。しっかり脂がのっているのに、ちっともしつこさがなく、むしろサッパリとした食感。たぶん養殖ではなく天然物なんだと思う。

阿部さんは最初の一杯だけビールを飲み、その後はウーロン茶を飲んでいた。

本当に飲めないのかなあ…

その割には、最初のビールを苦もなく飲み干したように見えたけど、それは私の気のせいだろうか…