ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~

連休の前、お母さんに電話で慎司さんの事を話した時の事を、私は思い出した。

お母さんは私の話の後、しばらく無言だった。

『お母さん、聞いてる?』

『あ、ああ、聞いてるわよ』

『じゃあ、そういう事だから…』

『気をつけてね。待ってるからね?』

気のせいか、お母さんの声は震えていたような気がした。


実家の小さな門をくぐってもらい、駐車している車の後ろに車を止めてもらった。

駐車していた車は3台。どれも見覚えのある車だから、たぶん家族3人の車だろう。

たぶん他に来客がいないだろう事にホッとしながら車を降りたら、隣の家の主婦らしき人が、こっちをじっと見ていた。名前は何だったかな。鈴木さん? 山田さんだったかも…

やっぱり暗くなってから来ればよかった。
明日にはきっと町の噂話になっているんだろう。

『佐久間の汚れた娘が、男を連れて帰って来た』と。