ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~

車は山を駆け降り、私の実家に向かって軽快に走っている。

慎司さんは鼻歌を歌ったりして、上機嫌だった。

「いやあ、告白なんて生まれて初めてしたから、すげえ緊張しちゃったよ」

「いつもは告白される側?」

「まあな」

「まあ。さぞや断るのが大変だったでしょうね?」

「望愛だってそうだろ?」

「私はそうでもないわ。女子校に女子大だったから」

「ふーん。中学の時は?」

中学…!

「よく覚えてないけど、あまりなかったと思う」

「そうかなあ。その頃から可愛かっただろ?」

「忘れちゃった。ぶさいくだったんじゃない?」

「そんな事ないだろ…」

「そう言えば、私の家族の事は話したっけ?」

私は中学の話から、話題を逸らしたかった。