ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~

「慎司さん。同じ部屋で、しかも一つのベッドで寝るなんて、大変な事になっちゃったわね?」

「仕方ないだろ? 変な事はしないから心配するな。何だったら俺はソファで寝るし」

「ううん、そんな心配はしてない」

慎司さんは私を見ずに、さっさと車に向かって歩いて行く。

「ねえ、怒ってるの?」

「別に。何で?」

「だって、怒ってるみたいだから…」

「怒ってねえよ」

慎司さんのこんな乱暴な言い方は初めて聞いた。やっぱり怒ってる…

「私がピタッてくっついたから?」

「違う! というか、怒ってないって言ってるだろ!」

慎司さんがやっと私を見てくれたけど、それは今まで見た事のない、怒りと悲しみの顔だった。

「明子さんの妊娠が、気に入らないの?」