ツンデレ美女の恋愛事情~新・素敵すぎる上司~

「あの、明子さんは具合が悪いんですか?」

確かお母様は、『病気じゃない』とおっしゃっていたけど…

「明子はね…」

お母様はなぜかニコッと微笑み、何かを言い掛けたところでカチャッと音がし、応接間のドアが開いた。

そちらに目を向けると、慎司さんに続き、髪が長く、スラッとした女性が入って来た。

慎司さんのシャツと同じ水色のブラウスにベージュのロングスカート。
肌は抜けるように白く、華奢な感じでやはりご病気なんじゃないかと思ってしまうほど。

私はその美しい女性に一瞬見とれてから、慌てて立ち上がった。

「姉貴、この子が佐久間望愛さんだよ。望愛、俺の姉貴」

「はじめまして。佐久間望愛と言います。よろしくお願いします」

「慎司の姉の明子です。こちらこそ、よろしくお願いします」

ニコッと微笑んだ明子さんの笑顔は、ドキドキするほど素敵だった。なぜなら、慎司さんの笑顔とそっくりだったから…