「俺、レイラと居ても椙本先輩のこと考えていたんです」 背中に回される椙本先輩の細い腕が俺の体を強く抱き締め返す。 心が満たされた。 体を離し、椙本先輩の頬を伝う涙を拭う。 「俺、椙本先輩が大好きです」 「私も大好き・・・」 はにかむ椙本先輩。 互いに顔を近づけ、椙本先輩が目を閉じる。 5cm・・・3cm・・・1cm・・・。 2人の唇が重なる。 初めてのキスは涙の刺激に包まれた幸せな味がした。