あ…。 申し遅れました。 俺の名前は根本惣太郎(ネモトソウタロウ)です。 以後、お見知りおきを。 「貸しますよ、先輩」 椙本先輩に差し出した。 「えっ…いいの?」 困った様な上目。 「はい。俺は大丈夫ですから」 「…ありがと」 遠慮がちにブレザーを受け取り、遠慮がちにそれを羽織った。