瑞穂が嫌いなわけじゃない。 むしろ、前よりも友達として好きになっていた。 でも、瑞穂への気持ちよりも木立連への気持ちのほうがずっと、ずっと大きかったんだ。 好きになっていたんだ。 膨らんでいた、恋。 枯らしたくても、枯れない恋。 恋に必要な、肥料が知らないうちにたくさん蒔かれていたんだ。 切なさ、愛しさ、優しさ。 たくさん、たくさん・・・もう枯れさせないってぐらい・・・。