「…さっき、唯をさらった奴からメール来た」
「なんやて?!」
やっぱり咲はびっくりしている。
…無理もないな。
「何て書いてあったんや?!」
「あ~…」
俺は、さっきのメールの内容を咲に話した。
「…むかつく内容やなぁ」
「あぁ」
あんなメール、誰だってむかつくに決まってる。
「絶対唯には手出さへんで」
「当たり前」
…そう言ってる俺達だが、なかなか唯の居場所が分からない。
「どこなんだよっ…」
そろそろ、いらつき始める。
「龍、落ち着けや」
「んなこと言ってられっかよ!」
だいたい、こんなことになったのは、俺のせいだよ…
俺があの時、唯を1人なんかにしなかったら…
お願いだ、間に合ってくれ!

