後一ヶ月で卒業なので、登校日が少ない。

だからこうやって窓から外を見ることも、残り後僅か。






チョコかー。

チョコなー。




今まで義理チョコばっりやったし。

変に緊張するわ。








「とにかく、あたしの家で作ろっか!!!」


「うん」


「何チョコにしよっかなーっ」


「せやねー」








去年は生チョコやったっけ。

って言っても、うちはチョコ刻んで冷蔵庫に入れただけやけど。





チャイムが鳴り、教室に戻る。

紫織は私の席の隣に座り、化粧直し。




私も化粧直ししながら授業を聞いて。

一応勉強しなあかんしね。








「ゆいちゃんっ、俺にもチョコくれる?」


「うん、あげる」


「マジで?!手作り?」


「ううん、チロルチョコ」


「…本気?」


「え?あかんかった?」


「……………」








固まっている悠介を見て頭を傾げる。

ペンを持った手は動かしたまま。





チロルチョコいいやん。

美味しいし。









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