舞い落ちる雪は街を雪化粧へと変えていく。 それでもまだ、雪が降り止むことはない。 「……………」 公園に入りバイクを止める。 そのまま遊具のある場所まで歩き出した。 積もりたての、真っ白な絨毯。 それをザクザクと踏んで。 立ち止まった。 「龍」 「…………」 「風邪引くで」 見下ろし、ブランコに座っている龍に声を掛ける。 金髪の髪にも少し雪が積もっていて。 本当はそんなことを言いたいんじゃない。 けど、言葉が出てこない。 「帰ろ?」 触れた手は、とても冷たい。 .