「…う…動いた…。」 小さな声で呟く。 「み…脈が戻った。」 喜びと驚きでくしゃくしゃの顔で皆を見る博貴。 安堵感に包まれる皆の表情。 紫色に染まっていた章大の顔色に血の気が戻る。 「よう頑張った。」 章大の横で洗い呼吸を繰り返す信五へと声をかける。 「…よ…良かった…。」 無意識に流れる涙。 震える身体。 子供のように泣き崩れる信五。