「結菜達の標的はあたしのはずだよ!繭は関係ない!」




繭は悪くない。




あたしを小さい頃に裏切った。
それを今でも悔やんでた。




だから、あの時の過ちを繰り返さないために―…。






「へぇ、そうなの?でもあたし達には関係あるんだ。裏切り者だからさ」
「な…繭は」
「うるっせ~んだよ、何様のつもり?マジ偉そー」
「まっいいよ。アンタの言うことなんか聞かないし。あんたは黙って隅で見てりゃあいいんだよ」





…っ。
あたしには、やっぱり何もできないのかな?





誰も救えない。





みんなを不幸にする。






「もう時間。先生来るんじゃない?」
「戻ろ、席」




ガタンッ…ガタ




みんなは、席に着いた。