後ろを振り向くと、私より遥かに背が高くて、 こないだまで通っていた高校にはいなかった大人な雰囲気の男性が立っていた。 「この本でいいのかな?」 と背伸びもせずに軽々と私が求めていた本を取ってくれ、 「はい。どーぞ」 と私の身長に合わせて少ししゃがんで、本を渡してくれた。 私はキレイで整った顔に見とれてしまいお礼を言おうとしたときにはもう彼はいなくなっていた。