あ~ぁ、ちょっと遅くなっちゃったかな…。
だけど、まだ明るいし大丈夫だよね…。


今日は学校も休み…と、いうことでちょっとメイクして、お姉ちゃんの服を借りて友達と遊びに行ってきた帰り。

辺りは薄暗くなってきた。


「ねぇ、彼女―!
可愛いね♪俺らとさ、遊ばない?」

そこへ急に二人組のちょっと…いや、かなり…チャラチャラした、男の人達が話しかけてきた。

…もしかして、ナンパ?
あんまりカッコ良くない…。あ…そこじゃないか。

と、とにかく…
早く断って帰らないとそろそろ……なんかちょっとヤバい気がする…。

「いえ…結構です。」

…怖い。

「いいじゃん~♪」

男たちは全然諦める様子はまったくない。

しかも、そういって今度は一人が肩に腕を回してきた。

気持ち悪い……!

「やめ……ッ!」

“やめて”と言うときだった。

ちょうどタイミングよく急に強い力でぐっと引っ張られた。

「あのさぁ…この手、放してくんないかな?

この子は、俺の連れだから。」