キーンコーンカーンコーン 1時間目の始まりのチャイムが鳴る。 「彩那、起きてる?」 閉じそうな目蓋(まぶた)を 必死に堪える私。 その様子に気付いた 隣の席の愛実(つぐみ)が私に話し掛ける。 「ん〜…大丈夫…」 私は両手で目を擦って 必死に眠気を覚まそうとした。 「大丈夫そうに見えないよ?」 そう言いながらクスッと笑い 私の方を見る愛実。