スタスタと歩いて行ってしまう忍を追い掛ける。

「忍~!…しのぶちゃ~ん♪」

「来るな!浮気もの!」

怒ってる忍も可愛い…なんて言ったら口も聞いてくれないだろうな…


「事情があるんだって!

話聞けって!」


やっと追い付いて腕を掴んだ。


「虎太郎達が言い出したんだよ…

俺は強制参加らしくて、忍いるって言っても聞いてくれなかったんだ。」

「…」

「俺は忍一筋だし、浮気なんてしない。

人数合わせで行くだけだよ。」

「人数合わせ…」


少し考えたよう顔をしてから忍は口を開いた。


「わかった…

実は私も友達に合コン誘われてんだぁ…

右京が虎太郎達と行くなら、私も友達と行く。」

ええぇぇぇ~~!?


「ま…マジ?」

「文句ある?」


仕方ない…妥協するか…

「…わかったよ。

忍の事は信じてるけど、何かあったら呼べよ?

すぐ飛んでくから…」


忍の手を引いてバイク間で行くと忍を後ろに乗せ、ちょっと気まずい空気のまま家に帰った。