とある堕天使のモノガタリ ~INTROITUS~




電話の向こうの虎太郎はしばしの沈黙の後、やっと言葉を発した。


「“ロレイ”…“レラジェ”とも呼ばれてるあの悪魔か…?」

「そうだ。そして、サルガタナスの側近だ。

奴らの狙いは恐らくsevenの内部抗争による“邪気”の拡大だ。」

「…戦争を起こそうとしているとでも!?」

「断定は出来ないが…

とりあえず夜axelで落ち合おう。」


そう言って電話を切ると、俺はバイクに向かって歩き出した。


昼間の事故…
目撃者はいないのか?


俺はコンビニに入ると店員の男に話し掛けた。


「この先で最近事故があったのは知ってますか?」

「あぁ、ひでぇ事故だったなぁ…

一人死んだだろ?」


…なんだって?


「…なんでそう思う?」

「違うのか?
救急車で男は運ばれたけど、女は見なかったから…」

「女は一緒だったのを見たんですね?」

「あぁ見た。

ここに来る途中、信号待ちで俺の脇に止まった時にな。」

「警察に一人だったと聞いてたもので…」


そう俺が言うと店員は笑った。


「俺警察嫌いなんだよ…

アイツらにはどんな小さい事も話さねーよ。」


…じゃあその女はどこだ?



俺は礼を言ってaxelに向かった。