玄関の扉を開けると、カレーの匂いがした。 「ただいま~。」 「おかえり~。 あ、れいちゃん! いらっしゃい。」 「お邪魔します。」 あたしは制服を脱ぎながら階段を駆け上がった。 下の部屋から笑い声が聞こえる。 早々と着替えて階段を降りた。 「ねえ、冬真(トウマ)いないの?」