仲間達と合流すれば、何とかこの駅の中でも行動できるかもしれない。

そう思い、山田は仲間達に携帯で連絡する。

秀一、聡、天野といった頼りになりそうな男性達。

心花も喧嘩が強そうで助っ人になりそうだ。

多くの情報を持っている華鈴ならば、何かいい脱出の方法を考え出してくれるかもしれない。

そんな事を考えながら次々と連絡を入れるものの、誰からも返事は来なかった。

山田は知らないのだ。

彼が連絡を入れた仲間達が、ことごとく命を落としている事を。

どこまでもついていない。

やる事なす事裏目に出る。

山田は普段からそういう男だった。