甘くも苦い誘惑に溺れて


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私達は山へ向かって車を走らせる。



運転は拓也がしてくれる。



ハイキングなんて小学生振りかな?



すごく、久し振りね。



ワクワクしている自分がなんだか子供の様で恥ずかしい。



車を走らせる事一時間、山を少し入った所へ停車させて車を降りてゆっくり歩く。




「そう言えばさ。優菜はどうして、俺を選んでくれたの?」




微笑みながら私を見る拓也。



それは…拓也がずっと私の傍に居てくれたから。