ハルイチが椅子に腰を下ろした途端、携帯が鳴った。 ちょっとごめんと電話に出る。 私は、昼ご飯の準備に取りかかろうとしていた。 すぐに電話は、切れたらしい。 『片瀬さん、ごめん、ダチが彼女に振られちゃったらしくて……俺、行かなくちゃ。』 『そっか。うん、いってらっしゃい。』 少しだけ残念な気持ちだった。