「桜…愛してる」



しばらくして唇を離すと空は低く甘い声で私を真っ直ぐ見つめて言った。



たぶん私の顔は真っ赤だろう。



“愛してる'



たったその一言で私は幸せに包まれる。



「私も…」



私は小さな声でそう呟くと空の背中に腕を回した。



それに答えるように空も私の腰に腕を回す。



「……ねぇ空…もう我慢…しなくてもいいよ?」



私は空の耳元で言った。



すると空はびっくりしたみたいで目を丸くした。



「桜、何言って…」



「本気だよ?私は空のこと好きだし、愛してるから…空にならどうされたっていい…」



私は空の背中に回した腕の力を強めた。



「……桜、気持ちは嬉しいよ?でも…俺も桜を抱きたい気持ちは変わらない。でもな、俺は桜を大切にしたい。間違っても粗末になんか扱いたくないんだ。桜が好きだし、愛してるから」


空……



「ありがとう空……」



私達は再びキスを交わし抱き合った。