寒さを凌ぐ為に手を入れたポケットに、カサカサと音を立てる包み紙。 ミルクキャンディ。 それを取り出して、手のひらを広げて眺める。 真っ白で、 甘くて、 広がる味と香り。 まるであなたが残してくれた温もりのように。 あなたを思い浮べながら選んだそれを、あたしは口に頬張った。