もういかないと。 そう言うあなたのことを繋ぎ止めたかった。 だけど、ゆっくりと離れていく。 また会えるよね? どこの誰かも分からないあなた。 こんな言葉しか言えない。 胸が締め付けられそうな思いでその子を見つめていると、ただ、頷くだけだった。 一年前とは違う。 約束さえない。 だんだん離れていくその姿に向かって、あたしは叫んでいた。 あなたの名前を教えて、と。