に。
友達になりたい。

そりゃ、好みの人と仲良くなれたら。だいたい、付き合うにしてもスタートはここからだしね。有力な選択肢と言えばこれだ。あの人とたまにお茶飲んだり、電話で話したり、メールしたり・・・うわ!うわ!鼻血ものだっ!!

ただし、知り合った後にどこかのタイミングで、
「あ、ユイごめん!(彼、携帯を開く)」
「ううん大丈夫!電話?」
「彼女から電話なんだ。ちょっとごめんね(彼、照れ笑い)、もしもし?」
その場合、血が出るのは口からだろう。
ごふっ。


さん。
何の発展もなくていいから、今のままで、彼を遠くから見ているだけで満足。

最高に無難でチキンな選択肢、である。心のどこかからブーイングが聞こえてきそうだ。ただ、望んで三番を選んでも、何もきっかけを作れずにいても、同じ状況になるだろう。

でも、それがいけないわけじゃない。
力をくれる片思いだっていっぱいある。


よん。
ほとぼりが冷めるまで何もしない。一過性の気持ちだと考えて、彼への気持ちを溶かしていく。
何故こんな選択肢が出てくるのか。
それは、恋愛感情というものが、非常に脆く壊れやすいものだと、あたしは感じてるから。
この幸せな気持ちを、壊れないように大切にとっておいて、たまに取り出しては、眺める。思い出として。

ご。
その他。あたしの想像に及ばないこと。
彼があたしのことを、お母さん、と呼ぶようになるとか、「父の敵!」と日本全国を追いかけられてしまうとか。
「僕とコンビを組みませんか?」と声をかけられて、二人で漫才師になるとか、彼が実はネイリスト志望で、先輩後輩の仲になって、同じ職場で働くようになり・・・そしてその後ふにゃふにゃほむほむな関係になったりとか。

うん、春だねえ。あたしの頭がね。