え?
3秒以内に拾えば、大丈夫?

いや、それはちょっと・・・。

シャケが落ちたのは、レンガの敷き詰められた地面の上だ。
うさのは潔癖症ではないので、
「拾って食え!さもなくば殺す」
とでも言われれば迷いなく食べるだろうが、今回は特にそんな人もいない。
逆に地面に落ちたシャケを拾って食べる姿を誰かに見られたら、キツネかネコに憑かれてると誤解されそうだ。

うさのは、
「小鳥さんの餌になりますように」
と祈り、事の成り行きを神にゆだねることにした。

塩ジャケは小鳥さんが食べたら、塩味がきつすぎて高血圧になるのではないか?という不安が頭をよぎったが、噴水で水をガブガブ飲めば大丈夫という結論になり、やはりそのまま放置することにした。

食べ方が子供のうさのは、その後お米も何粒かポロポロ落とし。
そのたびに、
「小鳥さんの餌になりますように♪」
と祈った。


そのままおいしくおにぎりを食べていると、足元で生き物がうごめく気配を感じた。

うさのの足元に来たのは、小鳥ではなく、

アリだった。