ひとかけらの恋

まだ時間あるなぁ…。

私は本棚からマンガを取って読み出す。


少女マンガって、どうして主人公が最初は片思いしてても、最後は両思いになるんだろう…。


実際の恋なんて…、両思いでハッピーエンドは難しいのに…。



ガチャッ!!



「いってきまーす!」


ハッ!!



紗季の声で、ふと我にかえった。


紗季が家を出たってことはヤバイ!


待ち合わせ時間に遅れる!!


せっかく早起きしたのに!!(早起きっていうか、勝手に目が覚めただけだけど…。)


私はさっさとマンガを本棚に戻す。

ブレザーとコートを着り鞄などを持って、急いで階段を降りる。そして、この前買ったばかりのマフラーを巻きながら玄関のドアを開けた。



ガチャッ!!



「いってきまーす!!」



ヒヤッ!!



玄関を出た途端、頬に何やら冷たいものが落ちてきた。


そして私の目の前は真っ白な世界になっていた。