ひとかけらの恋

台所に立ち始めて、1時間ぐらいがたった。

よぉし!!後は冷蔵庫に入れて固まるのを待つだけ!!


今のうちに片付けをしておこうっと。



ジャー……。



……。


明日、本当にあげれるかなぁ………?


夏実ちゃんがいるのにあげるなんて…、ダメかなぁ………?



「美晴、水の流しっぱなしはもったいないわよ。」



「は、はぁい。」



ジャー……、キュッ。


…テレビでも見てようかな。



居間に行くと、紗季がテレビを見ていた。


…チッ。先越された。


『明日はバレンタインです。今日は今、一番人間のあるチョコレートを紹介したいと思います。』



どこもかしこもバレンタインのことばっかり。


テレビでもやってるぐらいだもんなぁ…。


ふぁ~あ。眠たい…。
ウトウト…。


私はソファにもたれかかったまま夢の中に入っていった。









ここは、どこ?


辺りは真っ暗で、自分の姿さえ見えない。