ひとかけらの恋

でも、ナイスタイミング♪


紗季に何て言い訳しようか迷ってたし。



   ―着信―
    お母さん



「もしもし?」



『美晴、今どこにいるの!?何時だと思ってるの!!』



ヒエェェェ…!!


めちゃくちゃ怒ってるぅ。



「ご、ごめんなさい…。バレンタインのチョコを買いにきてたの。」



『もう!!ちゃんと一言言いなさい。』



ちゃんと電話かけとけばよかったなぁ。



「お姉ちゃん、怒られちゃったね。」



紗季が微笑を浮かべながら私に話しかけている。
ムカつくなぁ…。仕返ししてやる!



「あ。お母さん、紗季も買い物に来てるんだけど…?」



『紗季も同じ所にいたのね!!美晴の次に電話かけようと思ってたのよ。ちょっと紗季に変わってちょうだい。』



「はぁい♪」



ニッコリ♪♪


…ビクッッ!!


紗季が私の不気味な笑顔を見て、少しあとさずりした。