ひとかけらの恋

「お嬢ちゃん、お金持ってるかい?」




タクシーに乗り込んだ途端、運転手のおじさんが聞いてきた。




「持ってます!〇〇駅までお願いします!」


「はい。わかりました。」





おじさんはそう言ってタクシーを発進させた。



幸いなことに道はすいていて、タクシーはビュンビュンと進む。



だんだん駅が見えてきた。



早く……、早く着いて!!




私はタクシーの中の時計を見てばかりだった。



タクシーは駅の近くで止まる。



私はお金を払ってタクシーを降りた。




「ありがとうございましたー。」




運転手のおじさんが私が降りる時に言っていた。




私は駅の中に入る。



切符買わなきゃホームに入れないよね?



私は切符を買ってホームへと通じる階段を駈け登った。



さっきタクシーを降りる時に見た時間は、5時53分。



お願い………。




間に合って……!!!