ひとかけらの恋

「父さんと母さんが友達に会ってこいって言って、ここに住んでるじいさんとばあさんの家に止まりに来てるんだ。」




そうなんだ……。




「美晴に会おうと思ったけど家わかんなくて、あの公園にいたら会えるかと思ってさ…。」




私に会おうって思っててくれたんだ…。



なんか嬉しい…♪




…って、あれ?




「メールしてくれたら良かったのに…。」



「美晴がメールくれないから、黙って転校したこと怒ってるのかと思って勇気出なくてさ…。」




翔も私と同じで気持ちだったんだ…。



なんか変なの……。



もっと早くにメールしとけば良かった~。




「でも俺、明日には帰るんだ…。」




翔がそう言って立ち止まった。




「明日は向こうの学校の創立記念日で休みだからまだ今日は泊まっていけるけど、明日の午後6時の特急で行かないといけない。」



「えっ…。もう会えなくなっちゃうの?」



「あぁ……。」




やだよ……。
せっかく会えたのにもういなくなっちゃうなんて…。




「美晴は明日学校だろうけど、時間は学校終わってからだし来てくれねぇ?」




コクン……。




私は黙って首だけを縦に振った。




「翔、私ここからは一人で帰るからバイバイ…。」



「美晴!?」




私は翔の声を無視して走った。



やだよ……。
また会えなくなっちゃうなんて………やだよ!!



私は無我夢中で家まで走り続けた………。