ひとかけらの恋

「でも言ったら美晴、今みたいな顔になるだろ?だから、言えなかった……。」




黙っていた翔が口を開いた。




「でも言ってくれなきゃ、もっと悲しいんだよ?」



「大事な友達だから、悲しむ顔なんて見たくなかったんだよ…。」



大事な………友達。




やっぱり私は翔にとっては友達なんだよね……。




「俺さ…、美晴のこと好きだった。」




えっ………?





「だけど俺が美晴へ想う『好き』は、美晴が俺を想う『好き』とは違う……。だから美晴は大事な友達なんだ。」




「………。」





私は言葉を失った。




「美晴の想う『好き』になれなくてごめんな?」




「翔……。」




ポタッ………。




私の手の甲に涙が落ちた。



これは悲しい涙?



それとも嬉しい涙?




「ありがとう……。もう十分だよ…。」




私は涙を拭きながら笑った。



もう十分だよ…。



私は翔にたくさん助けてもらった。



だからもう……。