ひとかけらの恋

……これは夢なのかな?




翔がどうしてここに……。




私と翔は微妙な距離感のままで、お互い何も言えずに立っていた。



「お兄ちゃん、僕達もう帰るね。また教えてねー?」




2人の気まずい空気を破るように男の子達が翔に話しかけた。




「………。」




翔は黙ったまま、男の子達の目線に合わせるようにしてしゃがんだ。




「ごめん…。それはできないんだ。俺は遠くに引っ越したから……。今日だって一時的にここに来てるだけだから。」




「そうなの?だから今日まで公園に来なかったんだ…。」




男の子達は寂しそうな顔になりながら言う。


私はただ黙ってその様子を見ていた。




「またこっちに来たらバスケ教えてやるよ!」



「うん!約束だよ~?じゃあ、またねー!」




男の子は翔の言葉で元気を取り戻し、笑顔で帰って行った。





「………………。」




「………………。」




男の子達が帰った途端、また2人の間には微妙な空気が流れる。



さっきまで公園にいた人達もいつの間にか帰っていて、公園には翔と私しかいない。