ひとかけらの恋

でも今は………。
あまり翔のことは思い出したくない。



机の引き出しの奥では小さな袋が眠っている。



翔への誕生日プレゼント…。



今となってはもう渡せない。



きっと私はあのプレゼントを開けたり見ることはもうない…。




トントンッ!!




「美晴入るわよ。」




「う…。」




ガチャッ!!




お母さんは私が返事をし終わる前に、扉を開けて部屋に入ってきた。



返事し終わってないよ?



部屋に入ってきたお母さんの手には、掃除機が持たれている。




「掃除しないとだめよ?汚いから。」





ブウゥゥゥゥン!!





お母さんはそう言いながらも、掃除機をかけ始めていた。




「部活がないからってゴロゴロしてないで、勉強したら?」



「うーん…。」




私は雑誌を見ながらしぶしぶと返事した。