ひとかけらの恋

私の足はピタッと立止まる。





ザアァァァァーー!!


ゴオォォォォーー!!



聞こえてくる水音のように、川の水はものすごい勢いで流れる。




「……っ。……ヒック。ヒック……。……っー。」




今までこらえてきた涙が、一気に溢れてきた。




ザアァァァァーーー!!!





私の声は激しく降り出してきた雨の音に、たちまち書き消された。



「な…んで?……翔…。」




私はかすれた声で言っていた。




翔………ずるいよ。



『悲しむ顔は見たくない』なんて…。



だからって転校すること言わないなんて…。


私は言ってくれなかったほうが悲しいよ…。


翔は何を思ってあの日、わざわざ試合を見に来てくれたの?



どこか様子が変だったのは、転校することがわかってたから?