ひとかけらの恋

ダンダンダンダンッ!!




少し聞かなかっただけなのに、体育館に響くドリブルの音が懐かしく感じる。




「先輩こんにちは!」


「こんにちはー。」




みんな頑張ってるみたいだなぁ。



みんなは1、2年生達に少し教えている。



私は体育館の壁にもたれてその様子を見ていた。



私はいつの間にか男子の方も見ていた。



もう翔はいないのに…。



男子の方を見るの癖になっちゃったのかもね。



いつだって部活に来たら、翔が同じように部活してたのに…。




ジワッ…。




どうして今頃涙が溢れるの……。



忘れたくても、忘れられない…。



私は目から涙がこぼれないように、必死にこらえていた。




「…美晴先輩。」



「あ、海音ちゃん!」



海音ちゃんがいつの間にか隣りに立っていた。



私は目にたまった涙を手で拭った。